鎖を解かれた巨人 4
前者ではヨーロッパの主要国フランス、西ドイツ、イギリス、イタリアの各国別に独立した現業部門として子会社が位置づけされ、これらを統括する地域事業部がパリに置かれました。
他方、アフィ社はカナダ、中南米、アジア・大洋州の3つの現業部門に分割されます。
しかし、前の2つの部門がWTC社長によって統括されるのに対し、後者のアジア・太平洋グループ(A/PG)がWTC会長が担当していることは、とくに日本市場を意識してのことと考えられます。
事実、A/PGの本部を東京に設置するとともに、そこに220人余の外人スタッフが送りこまれましたが、このことは日本の業界に少なからぬ衝撃を与えました。
基本的にみれば、自由化か産業政策の導入かという、古くて新しい選択の問題に尽きるでしょう。
この場合興味があるのは、経済大国としてアメリカの強敵となった日本が、常に引き合いに出されることです。
しかも産業政策論者からみても、自由主義派からみても、日本は格好の成功事例とみられています。
前者が通産省の行政指導を重視すれば、後者は日本の自動車メーカー11社が激しく競争していることを強調します。